明け方

「それは老化です」と整形外科の先生にバサッと言われて認めざるを得ない日々である。
日中は身体を動かしてるので紛れているものの、寝る前はそれからがこわい。
バスタオルをたたんでもう一枚増やし枕を高くして見たり、ホッカイロを痛むあたりに貼り、肩辺りに湯たんぽを2個セット、内服薬を飲んで、お風呂で温まり布団にもぐりこむ。
勢いで眠りに入れればいいが、しばらくすると肩から腕指先の痺れがミシッと始まる。
うつらうつらするので眠ってはいるものの、この不快感は今年の寒さと比例しているようだ。
風の冷たさは、冷蔵庫の冷風みたいだという人もいる。
冷えはいたんだ身体にさらに大敵である。

今朝は冷え込んだ頃に目を覚ましていた。
時計を見つつ、どのくらいは眠ったかもしれないと考えたりして肩をあちこちへと動かし痛みを散らしていた。
ふと思いつき、手を伸ばしてラジオをつけてみた。
ピアノ演奏がきこえてくる。
リストの「ためいき」だ・・・・・
演奏の色合いに聞き入る。
次は、「愛の夢」「鐘」・・と続く。
枕元から直に音が入る。
転がすような音に合わせ、こちらは不気味な肩の関節の音をゴキゴキと鳴らす。
可笑しい。
しかし、「おと」に癒された。
演奏者はランラン。
その後、モーツァルトの歌劇からの歌が続き、ちょっとまろやかなここちになってきた。
次に急かされるような「トルコ行進曲」。
よっしゃ、起きよう。
演奏に押されて、布団をはね上げて起きる。
今朝も最低気温は零℃。
しかし日光の光線はあかるい。
カーテンの隙間から、鏡面にあたった光が壁に虹をつくっている。
「おはよう」
おなかもすいてきた。

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