下町「人形町」夏の風物詩せともの市

都営浅草線のホームから地上へ出ると、八月の太陽の照り返しでめまいがしそうだ。
今年が第52回ということは昭和28年から続いているという事だろうか。
浜町、蛎殻街の陶磁器問屋が、関東一円の家庭のうつわをまかなっていたという。
水天宮人形町通りの大きな通りの両側の歩道にお馴染みのお店が軒を連ねていた。
私は目的の有田焼のお店を目指した。
初日なので家族総出で構えていらっしゃった。
数年前はまだ学生っぽい感じがぬけなかったお嬢さんが、立派な売り手に成長しておられた。
私の希望に迅速な対応をしてくださり、その様子にお父さんもお母さんも目を細めておられた。

用事をすませ、ほっとしてせともの市の探方を始めた。
目玉は、テント下のロクロ体験教室だろう。
「作品は釉薬をかけてお家までお届けします」とある。
あいにくな事に、私はワンピースで来ていた。
目の前で、いい調子の形がまきあがっている様子をみてうずうずしたがスカート姿では無理というものだ。
先日の地震で水屋ダンスから、グラスが飛び出し割れてしまった。
こういう宝の山から掘り出し物を見つけ出すのは得意なんですと胸が弾んだ。
しかし、いまいちピンとくるものがない。
お店の人に尋ねると、「意外とね、お父さんが自分用のものをみつけていくからいいものは先になくなってしまうんだよ」ということだ。
AM9;00~PM9;00なら出勤まえでも宝探しは可能。
なるほどね、紳士の方ほうが見る目を持っておられることもある。

蛎浜会のロゴ入りの揃いの白Tシャツに首に手ぬぐい、背中に真夏の陽をあびながら、老若男女威勢のいい掛け声がひびく。
とりすましたデパートの売り場よりよっぽど楽しい。
打てば響く答えが返ってくる。
有田はもちろん、瀬戸や壺屋、創作ものもある。
私はハンパモノの汁碗と、浮き玉を買った。
汗だくの人の群れの中で飽きもせず数時間を過ごし小さな買い物で引き上げた。
家に帰るとキャセロールに水を張り、埃だらけで値札が張り付いた浮き玉をきれいに洗い直しいれてみた。
金魚型に出来た蝋燭の赤と黒の模造金魚と、模造葉っぱをいれ、真っ白いお皿の上に置いてみた。
涼しそうな夏が演出できた。
最初のお店で手渡してもらった、「人形町」と白抜きした濃い青色のウチワであおぎながらごくろうさんのビールを飲み干した。

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