鍋島焼の「カフェオレ碗皿」

番組「窯元の火を継ぐ」の中で、有田の名産品「色鍋島」が作られる佐賀県の伊万里市大河内の歴史にふれていた。
江戸の時代、鍋島藩の政策として、山に囲まれたこの地に窯と優秀な職人を集めた。
周囲に大きな山が三つあり、ここに入った職人は焼物の秘法を守るため一生出られないという。
周りを見張る役人が厳しく監視し、つくられたモノとともにまさに門外不出の秘伝のものだった。

青磁の美しい色を追い続ける父と、新しい色を求める息子が、原石が取れる山に入り釉薬(うわぐすり)の材料となる石を探す。
今では人工的に調合できる釉薬もあるが、青磁の美しい色を出す釉薬の原料となる岩の見分け方を息子に教えている。
窯から出された美しい磁器は、窯の前で入念に仕上がりを確かめられ、ムラやシミがあり規格にあわないとその場で叩き割られる。
痛い!かわいそう!千数百度で焼かれ期待されて出てきた磁器の悲鳴が画面から聞こえそうだ。
割られた破片は周囲の山に埋められる。
無数の破片が鬱蒼とした木々の根元に数百年埋まっている。
父は、掘り出された破片が集められた収蔵館をたづねる。
保管された遺物の破片から、ヒントを得る。
その繰り返しから、伝統が継がれているのだ。

若き後継者たちが絵付け技法の作業をする場は静謐な空気が流れている。
作業は息を抜けない根気を要するものだ。
濃筆(だみふで)は、焼くと青になるところを太い筆でぬる。
第一人者といわれる母から伝来の技術を娘は教わる。
代々伝わる図案帳には、数々の洗練された図柄が残されている。
客の注文で図柄をおこすときは、器にあわせてかたちつくられた和紙の上に筆で模様を書き(念紙取りという)それを素焼きの器にのせ椿の葉でなぞる。
器に模様が写る。
筆にとる墨は携帯で持ち運ぶ桐墨を使う。
その桐墨を作る場面はおもしろかった。
研究室の机の上で、持ち込んだ進物用の桐箱の一片を、卓上コンロの上で中まで焼き上げる。
真っ黒に焼け炭となった塊を冷やした後細かくすり潰す。
粉状になった墨で細い線を描く。
なんと、そうなのか。
松尾芭蕉が旅する様子を想像した。
こんな簡単な方法で墨を作り持参しながら各地を旅したかもしれない。
突拍子もないことを連想する私である。

色鍋島はうつくしい。
今では開かれたこの大河内で、美術品から日常のうつわまで代々受け継がれた技術を守りながら、うつわを愛するひとのため、職人さんたちが日々努力をしておられる。
私が出逢った「魯山釜」はそのひとつなのだ。
あらためてこの模様のよさを認めた。
この「魯山釜」の器を扱う業者さんにお願いして私が扱っているオリジナル文様の【カフェオレ碗皿】は三種類ある。
墨はじき、薄瑠璃、青磁がけを確かめながら、日常に使う喜びは格別だ。
画像


鍋島焼の「カフェオレ碗皿」
さとえ倶楽部のホームページ20012年更新
              http://satoeclub.sharepoint.com/Pages/arita.aspx


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